名水百選とは、環境省によって選定された全国各地の湧水や河川100ヶ所のことです。昭和60年に選ばれた「昭和の百選」と、平成20年に選定された「
平成の百選」がそれぞれ存在するため、正確には200箇所の名水が存在することになります。
選定のポイントは、環境が良好であること、そして地域住民による保全活動が活発であることなどが挙げられます。必ずしも「美しい水場」や「飲んで美味しい水」を指すものではありません。
名水百選に選ばれたことで観光スポットとして脚光を浴びた場所も多く、そのことがさらに地域住民の環境に対する意識の高まりを促す、というケースがよく見られます。
その有用性が注目され、観光の指針としてはもちろん、環境保全の観点からも、名水に限らずこうした「○○百選」は全国各地に存在します。一般に「名水百選」という場合は、昭和20年に選ばれた百選を指すことが多いようです。
「平成の百選」については、選ばれてからまだ歴史が浅いこともあって、それほど住民に認知されていない、あるいは観光スポットとして浸透していない、という指摘がなされています。また、昭和の百選では四十七都道府県全ての地域が網羅されていますが、平成の百選は名水が一つも選定されていない府県が存在する、という点に違いがあります。