平成の名水百選は、環境省によって2008年に選定された水の名所百ヶ所です。選考の対象となったのは、全国各地に存在する湧水、河川、用水、地下水など(自治体などから推薦のあった162の場所から100箇所を選定)。選考の基準としては、水質が優れていること、一定の水量が存在すること、生態系などを含めて、周辺の環境が保全されていることなどが挙げられます。この他、安全性が高い(人々が近づきやすい)場所にあることや、伝統的な価値、地域の取り組み(保全活動)なども考慮されています。ただし、必ずしも水質が飲用に適しているとは限らないので、飲用をする際は必ず安全性を確認するようにしてください。
名水については、この他にも1985年に環境庁(当時)選定された百選が存在します。平成の名水百選と区別する意味で、それらは「
昭和の名水百選」と呼ばれることもあるようです。ちなみに、両者のあいだに重複している名水は存在せず、計200選が名水として知られています。
これらの名水の中には、ミネラルウォーターとして商品化されているものも多く、水源のブランドとして高い知名度を誇る箇所も含まれています。事実、ペットボトルなどを持参して、飲用に名水を持ち帰る旅行客の姿をよく目にすることができます。