京都や奈良に行かなくても。
名刹の歴史をよく考えてみれば
とても昔のことのように思える江戸時代、冷静に考えてみれば、この時代はほんの150年前まで続いていました。今のお爺さんお婆さんにとってお爺さんお婆さんだった世代で、もう江戸時代に届きます。
江戸時代の天下泰平の世の中で建立され、こうした世代から先祖代々訪れているというお寺や神社は、東京にはけっこうあるのではないでしょうか。なんとなく近所にあるから初詣などで訪れて参拝しているところが、実は名刹ということもあるかもしれません。古都の京都や奈良に足をのばさなくても、大都会で風光明媚に触れることができます。
東京の名刹にはどんなところがあるのでしょう
まず思い浮かぶのは、歴史も知名度もある「浅草寺」でしょうか。1400年近くの歴史を誇る都内最古の寺院で、外国人観光客にとってもなじみの深い観光地といえるでしょう。
一般に新井薬師として知られる「梅照院」も有名です。日蓮宗の大本山である池上大門寺はインターネット上に本格的なホームページが存在します。項目ごとに細かな説明がなされていて、「人生相談」や「ちょっといい話」というジャンルまであり、寺そのもの以外にユニークさが光ります。
東京に住んでいる人間からすれば身近すぎてあまり歴史を学ぶ機会もない数々の寺院。建立の意図や宗派の違い、仏像の時代背景などを調べてみると、ぐっと趣が増してきます。ホームページなど情報媒体の発展によって歴史を知るのも容易になっていますし、近所の名刹を深く知って改めて訪れてみるのも一興かもしれません。