ため池百選とは、日本全国に存在するため池の歴史や役割などについて、人々がより深い理解を得るための契機として、農林水産省が選定した百選です。ため池は日本全国に約20万箇所存在するといわれており、古来から日本の農業を支えるうえで重要な役割を担ってきました。選定の基準は、これら農業との密接な関わりの他、歴史・文化・伝統的な観点から価値があること、景観が優れていること、生物の多様性に寄与していること、そして地域との関わりが深いことなどが挙げられます。
ため池百選は平成21年4月より候補が募集され、平成22年3月に公表されました。選定されたため池は、いずれも人工的に造成されたものであり、ダムなどは含まれていません。対象は一つのため池に限定されているわけではなく、その地域に存在する複数のため池(群)が選定されている例もあります。また、現在も農業に活用されているため池だけが選ばれています。
観光にあたっては、比較的開けた場所(公園など)に造成されているため池がおすすめです。近隣に
名水百選などにも選定されている箇所があるので、あわせて観光を楽しむと良いでしょう。農業に従事している方の邪魔にならないこと、そして安全性には配慮が必要です。