公共建築100選は、1998年に当時の建設省によって選出された、優れた公共建築の100選です。主な選定基準は地域への貢献度で、地域に根ざした建築であることが要点となっています。ともすれば税金の無駄遣いとして批判されることもある公共建築ですが、この100選では必要性とコストパフォーマンスなども考慮され、その地域の住民にとって親しみ深い建築が厳選されています。もちろん公共物ですから、選定対象の多くは地元住民に限らず、どなたでも利用することが可能です。選定対象となった美術館や博物館、劇場、図書館など、興味のある建築には気軽に足を運んでみましょう。
実用性ばかりではなく、有名建築家による建築も少なからず含まれているので、建築そのもののデザインも大きな魅力です。また、無料で利用できるものも少なくありませんから、もし地元に公共建築100選に選ばれている施設があればぜひ利用してみましょう。
公共建築については、商用の施設と異なり、利用価値が高いわりにあまり存在を知られていない施設なども少なくないようです。この100選の中にすら、地域への貢献度は高いものの、利用者が減少し閉鎖の危機を迎えている施設があるようです。せっかく投入された税金を無駄にしないためにも、当100選のPR効果に期待したいところですね。