「山梨百名山」は、1997年に山梨県が選定した県内の名山100選。山梨県は世界遺産の富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父など、四方を山に囲まれた日本でも有数の山岳県となっています。ハイキングレベルの緩やかなコースから本格的な登山ルートまで、さまざまな表情を持つことで知られています。百名山は一般公募と市町村の推薦で候補が選ばれており、最終的には選考委員会が「県民に親しまれている」、「全国的な知名度」、「歴史や民俗との関わり」などの基準によって選出しました。内容は大きく「大菩薩・道志山系」、「南アルプス山系」、「富士・御坂山系」、「八ヶ岳・秩父山系」に分けられています。
「大菩薩・道志山系」では、東京都や神奈川県の水源である県東部の山々が紹介されており、すべての山が日帰り可能、比較的身近な山々が選出されている点に特徴があります。「南アルプス山系」では、日本第2位の高峰「北岳」を筆頭に、ダイナミックな展望の山々を選出。誰でも登れるような山も含まれていますが、難易度の高い山も多くあり、幅広い対象が選ばれています。
「富士・御坂山系」では、富士の北から西を取り巻く御坂山塊、天子山塊から富士山そのものを含む登山コースが紹介されています。2013年6月に世界文化遺産に選ばれた富士山は国内外から改めて注目を集めていますね。「八ヶ岳・秩父山系」では、八ヶ岳連峰や奥秩父など県北部の山々が紹介され、戦国時代との関わりなどにも言及されています。