名湯百選はNPO法人「健康と
温泉フォーラム」が、「温泉療法医がすすめる温泉」という観点から選んだ温泉です。ただし、実際に紹介されているのは79件の温泉で、厳密には「百選」ではありません。温泉関連の百選は数多く存在しますが、この名湯百選では選定の基準として、湯の性質や効能が重視されています。
日本では古くから、温泉療法が多くの病を癒す治療法として知られており、医学的にもその効能が裏付けられています。具体的には、入浴や飲用によって、持病や傷を癒すとするのが温泉療法の考え方になります。温熱によるリラックス効果はもちろん、温泉に含まれる二酸化炭素、食塩、石膏、アルミニウム、硫黄などの成分が、健康に好ましい影響を与えると考えられています。名湯百選ではこれら湯の成分を厳選し、温泉の中でも特に優れた効能が期待できる場所を紹介しています。
中でも温泉療法による効能が期待できる病気としては、アトピー、痔疾、胃腸病、リウマチ、腰痛、神経痛、高血圧症、火傷などの外傷、骨折などが挙げられます。当百選では専門家の知見に基づき成分の優れた温泉が厳選されていますから、より効果的な温泉療法が期待できるでしょう。ただし、それぞれの温泉は成分に違いがあり、当然効能も異なるので、治療目的に応じた温泉を選ぶ必要があります。