ヘリテージング100選は、毎日新聞社が創刊135年を記念して選定した日本の近代遺産の100選です。全国から公募を行い、選考委員会によって2006年に100選が決定されました。選考基準は「懐かしさ」、「美しさ」、そして「珍しさ」。
ヘリテージング(Heritaging)とは、明治から大正、昭和初期に至るまでの、戦前の日本の近代遺産を楽しむ観光レジャーを指します。1990年代になって定着した観光スタイルで、その対象は礼拝堂からダムなどの土木建築まで、多岐に渡ります。ヘリテージングの由来は、「遺産」を意味するヘリテージ(heritage)に(ing)を組み合わせたもの。日本で誕生した概念であり、和製英語として今では観光業界でよく使用されています。この流れを受けて、日本各地に存在する近代建築は徐々にその価値を見直されており、ヘリテージング100選の中には重要文化財に指定された建築物も少なくありません。
最近では、ウォーキングや写真撮影、
温泉地めぐりの一環としてヘリテージングを楽しむ旅行客も増えているようです。日本においては、観光というと京都や
奈良に代表される古代から近世の神社仏閣をめぐる旅がお馴染みですが、近代建築の価値が見直されたことにより、観光に新たな分野が開拓されたともいわれています。