「日本百名谷」は、日本の渓谷を対象に選定を行なった百選の書籍。知床半島から屋久島まで、「渓観」、「遡行内容」などを基準に百の名谷が選ばれています。選定にあたったのは、同名の書籍に解説を著している六十四人の著者。書籍内には、紀行・遡行図・写真などが掲載されており、沢登り愛好者のバイブルとして知られています。
選定対象の中には、林野庁が指定する「森林生態系保護地域」の保存地区も多く含まれており、自然保護を喚起する内容となっています。アクセスの困難な場所が多く、また、入山にあたっては、かなりの装備を求められるポイントも多いため、観光旅行には不向き。どちらかといえばマニア垂涎の百選(一冊)といえるでしょう。